読書感想です。
会社で推奨図書だったので読んでみました。
大事だと思ったトピックス
- 会社の目的はお金を儲けること
- 財務指標は現場のKPIではない(本では工場の場合で説明)
- 全体最適を目指す
- 制約を見つけて活用する
全体最適とは何か
制約(ボトルネック)を見つけて活用・解消すること。
手順:
- 制約と非制約に分けて考える
- 制約の活用方法・ルールを考える
- 制約事項に非制約事項が合わせる
- 制約の能力をたかめる
- 制約が非制約事項になっているか確認。1に戻る
なぜ全体最適を目指すのか?
全体の効率は最も効率/能力が低い箇所によって決定する。
- 低い箇所の解消・改善を行う
- 低い箇所に至るまでのフローも大事
全体の効率がチームの中のウィークポイントによって決定することは実感があります。
ソーシャルゲームの運用業務をやっていたときに、ボトルネック(制約)が2か所発生していました。
最終工程のQAの遅れと、その1つ前のデザイン制作がいつもタイトになることでした。
下記のような工程で運用していたのですが、そのときは企画原案からのスケジュールを引くことで解決しました。
ただ作中でも指摘されているように、ボトルネックに至る前に余裕を取りすぎていて、結果的に企画業務が非効率になっていました。
(ジャストアイディアを実現しにくい、突発的な差し込みを事前準備する難しさ)
企画原案(アイディアだし)
↓
イラスト発注
↓
企画(設計)
↓
開発(製造)・デザイン
↓
QA
特定箇所の解消のために全体最適は必須で、そのために発言力・決定力がほしくて偉くなろうと努力していました。
生産能力を市場の需要に合わせると結果的に非効率になる
作中で指摘されていた印象的な項目が、
生産能力を市場の需要に100%あわせて縮小しても(架空の仮定)
現金化するまでの無駄が増え、(発生する事象)
売上・利益がダメージを受ける(それによる結果)
ということでした。
仮定として仮に市場の需要に100%正確に予測できても、
それが売り上げ増・利益増につながらないという結論が印象的でした。
つまり市場の需要予測は大事だけれど、
需要を正確に把握できていたとしても売上・利益は増えない(あるいは増えづらい)ということですね。
仮定と事象の間を考えてみると、3つの仮説が考えられます。
- 需要を見越して準備をしていたとしても、必ず過不足が発生する(コントロールができない?)
- 需要減に依存した経営をしても、現金化までの無駄も増えるのであまり意味がない(コストカット経営の弱点批判?)
- 全体最適(内部施策)と需要(外部要因)は切り離して考えるべき
本書の命題である全体最適マネジメント理論とつなぎあわせると、3が近いのかなと思うのですが、よくわからなかったです。
読んだ人の感想を聞きたいと思いました。
(単純に読み進めるにあたっての刺激的な言葉というだけかもしれません)